西岬のひまわり

最終更新日:令和5年10月26日


 
 まっすぐ伸びた茎の先にハツラツとしたビタミンカラー。小さな太陽が館山から元気を届けます!
西岬地区でヒマワリの共撰出荷が始まったのは平成6年から。比較的歴史は浅いものの、ストック、トルコギキョウに次ぐ出荷量で、館山の花産業を支えています。生産時期は、年明けごろから出始め、メインシーズンは3月中旬ごろから9月上旬までです。

花の特徴

   
 
 ”ヒマワリ”と聞くと、背の高い大輪の花をイメージしますが、「西岬のひまわり」は小ぶりで茎も細く、花束やアレンジメントなど幅広い場面で選ばれています。近年は父の日に送る花としても人気があります。
 ヒマワリの色と言えば夏空に映える黄色ですが、レモン色や山吹色など、一口に黄色と言ってもたくさんの種類があり、さらにオレンジや赤に近い色の品種もあります。花姿も、薄い花びらが重なって咲く八重の品種や、中心の茶色い部分まで黄色の品種など、さまざまな種類があります。
 湿気を嫌うため、ご家庭でヒマワリを楽しむ際は、茎が腐らないように数センチ程度の水に保つことが大切です。ただし、水揚げが早いため水が無くならないように気をつけましょう。

”西岬のひまわり”といわれるまで

 今回、西岬地区でヒマワリの生産が盛んになった経緯について、「西岬のひまわり」の発起人である山口純子さんにお話しを聞いてきました。
 
ヒマワリ畑で微笑む山口純子さん

 西岬にはもともと、女性だけの共撰共販の組合「すみれ会」がありました。すみれ会はお嫁さんがお小遣い稼ぎのためにナバナやサヤエンドウや空豆を作って販売していました。しかし、他の地域でもサヤエンドウや空豆を作るようになると、西岬の品は土壌の影響で良い色が出ず売れなくなったため、これに代わるものとしてヒマワリの生産を始めました。これが「西岬のひまわり」のはじまりです。

 ヒマワリの栽培を始めてみると、西岬の水はけの良い土壌が生産に適していたようで、良い品ができました。このためどんどん出荷量を伸ばし、平成6年にはすみれ会を超えて地域の花卉組合の共撰共販にもなりました。
 当時西岬の人々はヒマワリは花も背丈も大きくて茎が太いものが良いと考え、小さいヒマワリは出荷していませんでした。しかし、市場の人を呼んで出荷反省会をしたときに「おひつの蓋の様な大きい顔のヒマワリは遅れている。今、市場では九州の小さな顔のひまわりが一番だ。」と言われたため、さっそくそのヒマワリを取り寄せることにしました。その箱を開けた瞬間、花姿は去ることながら荷造りの美しいこと、10本ずつネーム入りのテープで束ねられ、深めの箱に”フワァーっ”と入れてあり、とにかく言葉に表せない衝撃と感動を受けました。
 このヒマワリに近づこうと市場関係者に好まれる特徴を熱心に聞いたり、梱包資材を工夫したり、研究を重ねました。これらの奮闘が実を結び、市場の人から「西岬のヒマワリすごく良くなったね」と言われるようになり、大規模イベントの納入依頼が来たり、フラワーショップとの予約相対取引を結んだりと取引の幅も広がりました。

 このような農業者の努力の積み重ねと、栽培に適した土壌環境により、西岬のひまわりはどんどん出荷量を伸ばし、一躍西岬地区を代表する花となりました。「西岬のひまわり」は、茎が白く・細く・硬いことが特徴で、日持ちも良いことから、現在も市場関係者から高い評価を受けています。
 
 
 
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