神戸・西岬地区のストック

最終更新日:令和6年1月10日


 千葉県はストックの令和元年全国農産物ランキングで第1位です。館山も主要産地になっており、館山で最も多く出荷されている花でもあります。主要産地である神戸・西岬地区の年間共撰出荷量は約320万本(令和4年時点)。主に首都圏の市場へ出荷されており、生産時期は11月~4月です。

花の特徴

 茎の先にフリルのような小ぶりの花をいくつも咲かせ、甘い香りを放つ華やかな花です。まっすぐ伸びた1本の太い茎にいくつもの花を咲かせるスタンダードストックと、枝分かれしてブーケのように広がるスプレーストックがあり、白・ピンク・薄黄色・赤・紫など明るい花色で春の訪れを感じさせてくれます。

ふるさと納税返礼品

ふるさとチョイス限定でスプレーストック50本が返礼品になっています。
カラーは白、マリン、チェリーから選べます。お申込みは3月下旬ごろまで。

産地の取組み

<品質は十分。量と価格の安定を目指す>
 館山のストックは花が詰まっていて、茎がしなやか。首都圏に近い立地ということもあり、花や葉が生き生きとしていて、日持ちの良さにも定評があります。年末や彼岸などの需要期の前には査定会を開いて改めて品質のチェックを行い、生産者全員が良い品質の花を生産しようと一丸となって取り組んでいます。

  

 今目指していることとしては、市場の二-ズに合わせた安定出荷です。夜間に農業用ライトを点灯することにより開花を早める”電照栽培”はスタンダード品種ではすでに実践されている技術ですが、主力のスプレー品種では効果が感じにくく、研究機関等と協力して試行錯誤を続けています。スプレー品種でも電照栽培で開花のコントロールができるようになると、市場の需要量を安定的に確保することができます。

 また、色と品種あたりの単価を通年で”値決め”する予約相対も収入の安定に向けて目指すところです。ここ数年は新型コロナウイルスの影響もあり需要も落ち込み気味で見込みが立ちにくい状況でしたが、少しずつイベントが再開されるようになり状況が変化してきたため今後に期待が高まります。

<出荷場の整備>
 JA安房の神戸花卉組合と西岬花卉組合はかつてはそれぞれの地域に支店を持ち、別々の出荷体制をとっていました。この状況は平成14年に西岬の支店が神戸に統合になった後も継続していましたが、出荷作業の効率化や、連日出荷を目指し、令和2年度に両組合の出荷に対応できる広い集出荷場を整備しました。この施設は品質を保つための予冷庫を備え、さらに、野菜の集出荷場としての機能も有するなど、館山市の野菜と花の中心的産地を守っていくための画期的な施設整備でした。

 
 
<省力化の取組み>
 ストックの花弁は一重の花が咲く場合と八重の花が咲く場合があり、市場では八重の花の方が好まれます。この判別は芽の大きさや形で行うため、一度育苗して一重の苗を選り分けて(八重鑑別)、その後に定植作業を行っていました。しかし、近年この八重鑑別をせずとも95%以上八重の花が咲く品種が生み出され、これにより直接土へ種を播けるようになりました。定植作業は膝や腰に負担がかかるため、シーダーテープや播種機を使って種を播く技術をストックでも活用できれば大きな省力化となります。令和4年度にはこの技術についてストックでも問題なく実践できることを確認し、マニュアルにもまとめられました。現在、八重鑑別が不要な品種には限りがありますが、今後の育種研究にも期待がかかります。

<卒業生への花束の贈り物>
 神戸花卉組合では地域の小中学校やこども園などの卒業生に、花束を贈る取り組みを長年続けています。卒業式の前夜に組合の青年部が集まり、卒業生に送る花束を生産者自らラッピングします。ストックだけでなくキンギョソウやスターチスなど館山を代表する色とりどりの花が入った花束を持って、卒業生の皆さんも、とっても素敵な笑顔です。

    
このページについてのお問い合わせ
経済観光部農水産課園芸係 住所:〒294-8601 千葉県館山市北条1145-1
電話:0470-29-5865
FAX:0470-23-3115
E-mail:nousuisanka@city.tateyama.chiba.jp
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