【市指定史跡】館山海軍航空隊赤山地下壕跡

最終更新日:平成24年4月26日

指定名称

館山海軍航空隊赤山地下壕跡
(たてやまかいぐんこうくうたいあかやまちかごうあと)

種別

市指定史跡

指定日

平成17年(2005)1月27日

所在地

館山市宮城字寺下180番地の2および3の一部

所有者

館山市

概要

館山海軍航空隊赤山地下壕跡は、全長約1.6kmと全国的にみても大規模な防空壕で、館山市を代表する戦争遺跡です

建設時期については、1930年代半ば頃に工事がはじめられたとする説もありますが、このような大規模な地下壕が昭和16年(1941)の太平洋戦争開戦以前につくられた例はないとされます。また、当時の軍部が本格的に防空壕をつくりはじめたのは、昭和17年(1942)以降であるという歴史的な事実もあります。

当時、全国各地に建設された大規模な地下壕の壕と壕の間隔は、一般的には10~20m以上(長野市松代大本営象山壕は25m)であるとされていますが、この地下壕は5~10mと間隔が狭くなっています。

また、この地下壕の建設に携わった旧館山海軍航空隊兵士の複数の証言から、昭和19年(1944)以降に建設工事が開始されたことや、昭和20年(1945)8月15日の終戦の日まで工事が行われ、未完成であること等が明らかになってきています。

館山海軍航空隊赤山地下壕が防空壕として建設され、かつ一部が使用されていたことは、防衛庁防衛研究所所蔵の「館山航空基地次期戦備施設計画位置図」の赤山地下壕の位置に「館空自力発電所」、「工作科格納庫」、「館空応急治療所」という記載があることや、内部にある発電施設跡、終戦間際にこの壕の中で実際に館山海軍航空隊の事務を行った、あるいは病院施設があったなどの証言から知ることができます。
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