父母の離婚後の子の養育に関するルールが改正されました
最終更新日:令和8年3月4日
父母が離婚後も適切な形でこどもの養育に関わりその責任を果たすことは、こどもの利益を確保するために重要です。
2024年(令和6年)5月に成立した民法等改正法は、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、こどもを養育する親の責務を明確化するとともに、親権、養育費、親子交流などに関するルールを見直しています。
この法律は、2026年(令和8年)4月1日に施行されます。
主な改正内容は、以下のとおりです。
2024年(令和6年)5月に成立した民法等改正法は、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、こどもを養育する親の責務を明確化するとともに、親権、養育費、親子交流などに関するルールを見直しています。
この法律は、2026年(令和8年)4月1日に施行されます。
主な改正内容は、以下のとおりです。
パンフレット「父母の離婚後の子の養育に関するルールが改正されました」
【法務省民事局令和8年1月改訂版】

その他、英語・フランス語のパンフレットについては、法務省ホームページをご覧ください。
▶民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について

その他、英語・フランス語のパンフレットについては、法務省ホームページをご覧ください。
▶民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について
(1)親の責務に関するルールの明確化
父母が親権や婚姻関係があるかどうかに関わらず、父母がこどもを育てる責任と義務についてのルールが明確にされました。
こどもの利益のため、こどもの意見をよく聞き、こどもの人格を尊重しなければなりません。
こどもが親と同程度の生活の水準を維持することができるようなものでなくてはいけません。
次のようなことは、このルールに違反する場合があります。
●暴行、脅迫、暴言等の相手の心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷など
●他方の親による日常的なこどもの監護を不当に邪魔すること
●特段の理由がなく、他方の親に無断でこどもの住む場所を変えること
(暴力や虐待などから避難するために必要な場合はルールに違反しません)
●取り決めされた親子交流をさまたげること
など
こどもの人格の尊重
こどもが心も体も元気でいられるように育てる責任があります。こどもの利益のため、こどもの意見をよく聞き、こどもの人格を尊重しなければなりません。
こどもの扶養
こどもを養う責任があります。こどもが親と同程度の生活の水準を維持することができるようなものでなくてはいけません。
父母間の人格尊重・協力義務
こどもの利益のために、お互いを尊重して協力しなければなりません。次のようなことは、このルールに違反する場合があります。
●暴行、脅迫、暴言等の相手の心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷など
●他方の親による日常的なこどもの監護を不当に邪魔すること
●特段の理由がなく、他方の親に無断でこどもの住む場所を変えること
(暴力や虐待などから避難するために必要な場合はルールに違反しません)
●取り決めされた親子交流をさまたげること
など
こどもの利益のための親権行使
親権はこどもの面倒をみたり、こどもの財産を管理したりするなど、こどもの利益を守るためにつかわなければなりません。(2)親権に関するルールの見直し
父母のどちらか一方が親権をもつ「単独親権」のほかに、離婚後に父母の2人ともが親権をもつ「共同親権」の選択ができるようになります。
父母の協議が調わない場合や裁判離婚の場合は、家庭裁判所が 父母とこどもとの関係や、父と母との関係などの様々な事情を考慮した上で、こどもの利益の観点から、親権者を父母2人にするか、そのどちらか1人とするかを定めます。
次のような場合には、家庭裁判所は必ず単独親権の定めをすることになっています。
●虐待のおそれがあると認められるとき。
●DVのおそれその他の事情により父母が共同して親権を行うことが困難であると認められるとき。
※ 殴る・蹴る等の身体的な暴力を伴う虐待・DV に限定されません。
※ また、これらの場合以外にも、共同親権と定めることでこどもの利益を害すると認められるときは、裁判所は必ず単独親権の定めをすることとされています。
(1) 親権は、父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他方が行います。
(2) 次のような場合は、親権の単独行使ができます。
●監護教育に関する日常の行為(※)をするとき
●こどもの利益のため急迫の事情があるとき(※)
(3) 特定の事項について、家庭裁判所の手続で親権行使者を定めることができます。
※監護教育に関する日常の行為とは
毎日の生活に必要なこと、例えば食事や着る服を決めること、短い旅行、予防接種や習い事などは父母のどちらかで決めることができます。
※こどもの利益のため急迫の事情があるときとは
父母の協議や家庭裁判所の手続を経ていては親権の行使が間に合わず、こどもの利益を害するおそれがある場合をいいます。例えば、DVや虐待からの避難のために引っ越しをする場合やこどもに緊急の医療行為を受けさせる必要がある場合、入学試験の結果発表後に入学手続きの期限が迫っている場合などです。
また、父母が離婚をするときには、こどもの監護の分担について定めることができます。
この定めをするに当たっては、こどもの利益を最も優先して考慮しなければなりません。
監護の分担の例としては、次のような定めが考えられます。
●平日は父母の一方がこどもの監護を担当し、土日祝日は他方が担当するといった定めや、父母が週ごとに交互に子を監護するといった定め
●こどもの教育に関する決定は一方の親に委ねるが、その他の重要な事項については父母が話し合って決めることとするといった定め
親権の定め方
協議離婚の場合は、父母が協議で親権者を父母2人にするか、そのどちらか1人とするかを定めます。父母の協議が調わない場合や裁判離婚の場合は、家庭裁判所が 父母とこどもとの関係や、父と母との関係などの様々な事情を考慮した上で、こどもの利益の観点から、親権者を父母2人にするか、そのどちらか1人とするかを定めます。
次のような場合には、家庭裁判所は必ず単独親権の定めをすることになっています。
●虐待のおそれがあると認められるとき。
●DVのおそれその他の事情により父母が共同して親権を行うことが困難であると認められるとき。
※ 殴る・蹴る等の身体的な暴力を伴う虐待・DV に限定されません。
※ また、これらの場合以外にも、共同親権と定めることでこどもの利益を害すると認められるときは、裁判所は必ず単独親権の定めをすることとされています。
親権の行使方法(共同親権の場合)
共同親権の場合の親権の行使方法のルールは、次のとおりです。(1) 親権は、父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他方が行います。
(2) 次のような場合は、親権の単独行使ができます。
●監護教育に関する日常の行為(※)をするとき
●こどもの利益のため急迫の事情があるとき(※)
(3) 特定の事項について、家庭裁判所の手続で親権行使者を定めることができます。
※監護教育に関する日常の行為とは
毎日の生活に必要なこと、例えば食事や着る服を決めること、短い旅行、予防接種や習い事などは父母のどちらかで決めることができます。
※こどもの利益のため急迫の事情があるときとは
父母の協議や家庭裁判所の手続を経ていては親権の行使が間に合わず、こどもの利益を害するおそれがある場合をいいます。例えば、DVや虐待からの避難のために引っ越しをする場合やこどもに緊急の医療行為を受けさせる必要がある場合、入学試験の結果発表後に入学手続きの期限が迫っている場合などです。
大切なことは父母2人で話し合いましょう
こどもの住む場所を変えることや将来の進学先を決めること、こどもの心身に重大な影響を与える医療行為を決めることやこどもの財産の管理などについては、父母が共同して親権を行うべき事項です。父母の意見が対立する事項があるときには、家庭裁判所に父母のどちらかが請求し、その事項についてどちらか一方を親権行使者に指定することができます。親権行使者は、その事項について、単独で親権を行うことができます。また、父母が離婚をするときには、こどもの監護の分担について定めることができます。
この定めをするに当たっては、こどもの利益を最も優先して考慮しなければなりません。
監護の分担の例としては、次のような定めが考えられます。
●平日は父母の一方がこどもの監護を担当し、土日祝日は他方が担当するといった定めや、父母が週ごとに交互に子を監護するといった定め
●こどもの教育に関する決定は一方の親に委ねるが、その他の重要な事項については父母が話し合って決めることとするといった定め
(3)養育費の支払確保に向けた見直し
養育費を確実に、しっかりと受け取れるように新たなルールの創設やルールの見直しが行われました。
今回の改正により、債務名義がなくても、養育費の取決めの際に父母間で作成した文書に基づいて、差押えの手続を申し立てることができるようになります。
今回の改正により、令和8年4月1日以降に離婚した場合、養育費の取り決めがなくても、取り決めがされるまでの間、離婚のときから引き続きこどもの監護を主として行う父母は、もう一方の親に対して、こども1人あたり月額2万円の養育費を請求できるようになります。この暫定的な養育費の支払がされないときは、差押えの手続を家庭裁判所に申し立てることができます。
なお、これは、あくまでも養育費の取決めをするまでの暫定的・補充的なものです。こどもの健やかな成長を支えるためには、父母の協議や家庭裁判所の手続により、各自の収入などを踏まえた適正な額の養育費の取決めをしていただくことが重要です。
合意の実効性の向上
これまでは、父母間で養育費の支払を取り決めていたとしても、養育費の支払がなかったときに養育費の支払義務を負う親の財産を差し押さえるためには、公正証書や調停調書、審判書などの「債務名義」が必要でした。今回の改正により、債務名義がなくても、養育費の取決めの際に父母間で作成した文書に基づいて、差押えの手続を申し立てることができるようになります。
法定養育費の新設
これまでの民法では、父母の協議や家庭裁判所の手続により養育費の額を取り決めなければ、養育費を請求することができませんでした。今回の改正により、令和8年4月1日以降に離婚した場合、養育費の取り決めがなくても、取り決めがされるまでの間、離婚のときから引き続きこどもの監護を主として行う父母は、もう一方の親に対して、こども1人あたり月額2万円の養育費を請求できるようになります。この暫定的な養育費の支払がされないときは、差押えの手続を家庭裁判所に申し立てることができます。
なお、これは、あくまでも養育費の取決めをするまでの暫定的・補充的なものです。こどもの健やかな成長を支えるためには、父母の協議や家庭裁判所の手続により、各自の収入などを踏まえた適正な額の養育費の取決めをしていただくことが重要です。
裁判手続の利便性向上
家庭裁判所は、養育費に関する裁判手続きをスムーズに進めるために収入情報の開示を命じることができることとしています。養育費を請求するための民事執行の手続きにおいては、地方裁判所に対する1回の申立で財産の開示、給与情報の提供、判明した給与の差し押さえに関する手続きを行うことができるようになります。(4)安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し
親子交流や父母以外の親族との交流に関するルールの見直しが行われました。
家庭裁判所は、こどもの利益を最優先に考慮して、親子交流の実施が適切かどうかや調査が必要かなどを検討し、実施を促します。
今回の改正では、婚姻中別居の場合の親子交流について、次のようなルールを明らかにしています。
(1) 婚姻中別居の場合の親子交流については父母の協議により定める。
(2) 協議が成立しない場合には、家庭裁判所の審判等により定める。
(3) (1)や(2)に当たっては、こどもの利益を最優先に考慮する
親子交流の試行的実施
家庭裁判所の手続き中に親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所は、こどもの利益を最優先に考慮して、親子交流の実施が適切かどうかや調査が必要かなどを検討し、実施を促します。
婚姻中別居の場合の親子交流
父母が婚姻中に、様々な理由により、こどもと別居することがありますが、これまではそのような場合の親子交流に関する規定がありませんでした。今回の改正では、婚姻中別居の場合の親子交流について、次のようなルールを明らかにしています。
(1) 婚姻中別居の場合の親子交流については父母の協議により定める。
(2) 協議が成立しない場合には、家庭裁判所の審判等により定める。
(3) (1)や(2)に当たっては、こどもの利益を最優先に考慮する
父母以外の親族とこどもの交流
こどもと祖父母などとの間に親子のような親密な関係があり、父母の離婚後も、交流を継続することがこどもにとって望ましい場合で、こどもの利益のため特に必要があるときは、家庭裁判所は、父母以外の親族とこどもとの交流を実施するよう定めることができるとされています。(5)財産分与に関するルールの見直し
これまで、この財産分与の請求をすることができる期間が、離婚後2年に制限されていましたが、今回の改正により、離婚後5年を経過するまで請求できるようになります
民法等改正法の施行前(令和8年3月31日以前)に離婚した夫婦が財産分与の請求をすることができる期間は、離婚後2年となりますので、御注意ください。
民法等改正法の施行前(令和8年3月31日以前)に離婚した夫婦が財産分与の請求をすることができる期間は、離婚後2年となりますので、御注意ください。
(6)養子縁組に関するルールの見直し
養子縁組がされた後に、誰が親権者になるかが明確化されました。
また、養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続が新設されました。
また、養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続が新設されました。
関係ページ
法務省ホームページ
▶民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について
※改正法の詳細やQ&A形式の解説が掲載されています。
▶離婚を考えている方へ~離婚をするときに考えておくべきこと~
館山市のひとり親家庭に関する手当などに関するページ
▶ひとり親家庭に関する手当等について
▶民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について
※改正法の詳細やQ&A形式の解説が掲載されています。
▶離婚を考えている方へ~離婚をするときに考えておくべきこと~
館山市のひとり親家庭に関する手当などに関するページ
▶ひとり親家庭に関する手当等について
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