【県指定天然記念物】布良の海食洞と鍾乳石

最終更新日:令和6年6月21日

指定名称

布良の海食洞と鍾乳石
(めらのかいしょくどうとしょうにゅうせき)

種別

千葉県指定天然記念物

指定日

昭和53年(1978)2月28日

所在地

館山市布良443-1

所有者

(株)安房グランデ

概要

約6,000年前~5,000年前の縄文時代前期、房総半島では内陸まで海が進入し、今よりも出入りのはげしいリアス式の海岸がみられました。その後、岬は海の侵食によってけずられ、多くの海食洞穴がつくられました。布良の海食洞はこのうちのひとつで、その後の地殻の隆起によって、現在は標高23.5mのところにあります。

この海食洞穴群は、昭和52年安房自然村内で、土木工事の際に発見されたもので、崩落した土砂により、入口がふさがれていました。大小7つの洞穴が確認され、このうち3つの洞穴に、鍾乳石が発達しています。
なかでも奥行12.5mと奥行7.8mの規模の大きな2つの洞穴内には、鍾乳石、石柱、石筍(せきじゅん)、ひだ状・カーテン状の石灰幕などがよく発達しています。

これらの鍾乳石などは、洞穴の周囲にある新生代中新世(約2,500万年~500万年前)の千倉累層(るいそう)の畑互層と呼ばれる泥岩に含まれているカルシウム分が、地下水によりしみだしてつくられたものです。このカルシウム分は、赤道付近の珊瑚礁によってつくられた石灰岩がもとになっているものと考えられ、太平洋プレートの移動により、日本海溝にたどり着いた堆積物が陸側に移ったものが含まれていると考えられています。
泥岩のなかでの鍾乳洞という珍しい光景は、日本列島形成の謎に迫るものといわれています。
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