【県指定有形文化財】繍字法華経普門品
最終更新日:令和6年4月2日

指定名称
繍字法華経普門品
(しゅうじほけきょうふもんぼん)
(しゅうじほけきょうふもんぼん)
種別
千葉県指定有形文化財《工芸品》
指定日
昭和44年(1969)1月10日
所在地
館山市那古1125
所有者
那古寺
概要
この経文は、法華経のうち観音経にあたる普門品全文を白色の絹布に藍色の絹糸を用いて縫い取りしており、「佛」という文字だけに金糸が用いられています。また、巻頭の見返しには、釈迦如来、普賢菩薩、天部2像が、巻末には千手観音菩薩が彩筆で描かれています。巻末の奥書には、中国元の至正21年(1361)に、平江州(へいこうしゅう:江蘇省呉県)嘉定(かじょう)の姚氏(ようし)の娘が浄財を募って絹布を求め、多数の女性たちと協力して制作したことが記されています。
このことから、数少ない中国元朝の渡来品であることがわかりますが、その伝来の詳細は不明です。ただ添付された文書から、元禄15(1702)年に智積院9世の宥鑁(ゆうばん)より、那古寺に与えられたことを知ることができます。宥鑁(1624~1702)は甲斐国出身で宝珠院22世として安房でも活躍した人物で、同じ由来の繍字法華経のうち宝珠院(南房総市)に陀羅尼品、智積院(京都市)に妙音菩薩品、慈眼寺(山梨県笛吹市)に妙荘厳王本事品が伝えられています。
このことから、数少ない中国元朝の渡来品であることがわかりますが、その伝来の詳細は不明です。ただ添付された文書から、元禄15(1702)年に智積院9世の宥鑁(ゆうばん)より、那古寺に与えられたことを知ることができます。宥鑁(1624~1702)は甲斐国出身で宝珠院22世として安房でも活躍した人物で、同じ由来の繍字法華経のうち宝珠院(南房総市)に陀羅尼品、智積院(京都市)に妙音菩薩品、慈眼寺(山梨県笛吹市)に妙荘厳王本事品が伝えられています。
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