【県指定有形文化財】石井家住宅

最終更新日:令和5年11月22日

指定名称

石井家住宅
(いしいけじゅうたく)

種別

千葉県指定有形文化財《建造物》

指定日

平成2年(1990)3月16日

所在地

館山市畑1117

所有者

個人

概要

安房地方で特徴的な民家の建築様式に分棟型(ぶんとうがた)とよばれるものがあります。これは、炊事や農作業に使う土間部分を主屋とは別に建てる方式で、南西諸島をはじめ、伊豆諸島、九州南部、東海地方などにもみられることから、南方を源流とする黒潮文化の系譜のひとつとして注目されています。

石井家住宅は、安房地方に現存する分棟型民家の中で最も古く、主屋の建築年代は17世紀後半にまで遡ると推定されます。主屋は、草葺の寄棟造で、梁間は3間半、桁行は5間あり、南向きに建てられています。内部には、炉と床の間のある16畳半の居間と、その背後に寝室であるナンドがあり、5畳の仏間が並びます。居間の西側には客間にあたる6畳間、東側にはタナズとよばれる廊下があり、増築された土間へと続いています。庭を中心に、主屋の向かい側にはタキバとよばれる炊事小屋が建ち、東側に物置、西側には便所を含んだ堆肥舎が置かれています。

石井家は、屋号を「タガヤ」または「ヘビノオ」といい、古くは農業のかたわら桶屋を営んでいました。畑地区は、平家の落人伝説の残る山間村落ですが、石井家はその中でも旧家に数えられるといわれます。敷地である裏山には、銘文も読みとることができないほどに風化した墓石がいくつも並び、この地で営まれた幾世代にもわたる生活を偲ばせます。

※現在、解体保存中につき見学はできません。
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電話:0470-22-3698
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