【市指定有形文化財】小谷家住宅

最終更新日:平成28年8月8日

指定名称

小谷家住宅
(こたにけじゅうたく)

種別

市指定有形文化財《建築物》

指定日

平成21年(2009)10月27日

所在地

館山市布良1256

所有者

個人

概要

【構造・形式・床面積など】桁行き10.98m 梁間8.55m、寄棟造、桟瓦葺き、平面積92.7m
【建築の年代】明治22年の大火後の再建

小谷家は江戸時代から続く漁家で、昭和19年に廃業するまで船主でした。布良は明治9年、明治22年、大正12年に大火があり、多くの家が焼失しました。当時の家屋はほとんどが茅葺きであったと思われますが、次第に屋根を瓦葺きにするなど、不燃化を考慮した造り方に変化していったものとみられます。

小谷家住宅は、建ちの低い平屋建てで、内部に土間はなく、下手に差し掛けの土間・炊事棟を建て、安房地方に多く見られる分棟型民家の系統をひいています。屋根を桟瓦葺き、一部を大壁造りとするなど、防火を考慮した造りとなっています。間取りや、垂木止めに洋釘を用いている点など、明治初期の造りよりも新しい傾向を示しており、明治22年の大火後の再建と考えられます。

また、洋画家青木繁が明治37年にこの住宅の「オクフタマ」に約2か月近く滞在しています。青木は布良の海を題材に、数多くの海の景色を描きました。その中で最も力を注いだのが、裸の漁夫数人が大きなフカ(サメ)を背にして夕日を浴びて戻ってくる、有名な油彩画「海の幸」でした。小谷家住宅は「海の幸」製作に係わった家としても広く知られています。

平成26・27年度に、全国の画家等による「NPO法人青木繁『海の幸』会」、地元の「青木繁≪海の幸≫誕生の家と記念碑を保存する会」、小谷家当主が連携し、屋根の葺き替えやなまこ壁の復元など修復を行いました。

平成28年4月29日から、『青木繁「海の幸」記念館』として、一般公開を開始しました。

※見学の詳細については、
青木繁「海の幸」記念館を保存する会にお問い合わせください。
このページについてのお問い合わせ
教育委員会教育部生涯学習課文化財係 住所:〒294-0045 千葉県館山市北条740-1 館山市コミュニティセンター内
電話:0470-22-3698
FAX:0470-22-6560
E-mail:syougaigaku@city.tateyama.chiba.jp
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