1.研究主題
たくましく生き抜く九重っ子の育成 -生活科・総合的な学習の時間でのキャリア教育を通して- |
2.研究主題について
<今日の教育的課題から>
今日、日常生活の便利さに伴い、子どもたちは苦労せずともその場を楽に過ごせる。また、自分から望まなければ人とさほど多く接しなくとも、毎日が過ごせるようになってきている。それに伴い、子どもたちの精神的・社会的自立が遅れ、人間関係を築くことができない子が増えつつある。
さらに、ニート・フリーターなどに見られるように、若者の勤労観・職業観の未熟さや職業人としての基礎的資質・能力の低下などが指摘されている。
そこで、人との関わりを持ち、体験的な活動を取り入れることのできる生活科・総合的な学習の時間を中心に、キャリア教育を進めていき、その取り組みの中で、児童一人一人が、自分を見つめることで、自他のよさを感じ、よりよい将来の生き方を考えることができると捉え、本主題を設定した。
<学校教育目標から>
本校学校教育目標・目指す子ども像
あったかハートで、キラリ輝く個性を持ち、パワフルに生きる「九重っ子」の育成 めざす子ども像
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特に、今年度は、県教育委員会から「キャリア教育推進研究」の指定を受け、「発達段階に応じたキャリア教育」を中心に取り組んでいく。
人は人と関わり、互いに学び合うことで、成長していくことができる。また、関わり合うことで、自分を見つめ、自分のよさを見つけることができる。そこで、生活科・総合的な学習の時間の中で、児童一人一人が意欲や自信を持って、主体的に生きていく力を高めていきたい。
また、「学校支援ボランティアとの体験学習」や「夢・仕事ぴったり体験」等を通して、
多くの大人と接し、挨拶や礼儀などの社会のルールに触れることで、人間関係の大切さに気づき、人として生きていく上での必要な資質を高めたい。さらに、大人の仕事を身近に観察したり、会話をしたりする中から、自分の将来の仕事や、学校で学ぶことの意味などについても考えさせていきたい。
<子どもの実態から>
昨年度まで、「自分の思いや考えを生き生きと表現できる子どもの育成」を研究主題として国語科の学習を通してそのあり方を研究してきた。その成果として、自分の思いを自分の言葉で少しずつ言えるようになってきた。また、発表の場を設定し、めあてを持たせ、繰り返し練習させれば、人前でも大きな声で話したり、表現したりすることができるようになってきた。だが、場に応じた話し方をしたり、臨機応変に答えたりすることができない傾向にある。
本年度、研究を進めるにあたってキャリア発達に関わる能力について児童の実態調査を行った。この調査から、「自分のよいところが分からない」「将来の夢が描けない」という児童の実態が明らかになった。
そこで、本年度はキャリア教育がめざす「人間関係形成能力」を高めるために、生活科・総合的な学習の時間の中で、自分から積極的に対象に働きかけ、人間関係を築けるような多様な体験活動を取り入れ、児童に勤労観・職業観を育むとともに、一人の人間として自立し、たくましく生き抜く九重っ子の育成がはかりたいと考える。
3.研究の目標
夢や希望を持ち、将来の生き方を考える子どもの育成をめざし、人との関わりを重視したキャリア教育のあり方を明らかにする。
4.研究仮説
人との関わりが築けるような多様な活動実践を行うことで、自他を見つめることができれば、よりよい将来の生き方を考えることができるであろう。
○キャリア教育の視点で教育内容を見直し、全体計画を構想する。
○発達段階ごとに育成する能力や態度の明確化を図る。
○生活科や総合的な学習の時間等においてキャリア教育を実践する。
3.指導目標
○キャリア教育を実践し、8つの能力を育てる。
○「働くこと」への関心・意欲を高め、学習意欲の向上を図る。
○体験的学習と事前・事後指導の充実を図る。
<低学年>
○友だちや家族、地域の方々との関わりの中で、自分の役割や身の回りの仕事の様子に興味を持ち、進んで取り組もうとする態度を養う。
<中学年>
○様々な体験的な学習や、働く人との関わりの中で、学ぶことや働くことの大切さを知り、自分の生活を振り返る態度を育てる。
<高学年>
○将来の夢や目標を持ち、自己を理解し、自らの能力を高めようとする意欲や態度を育てる。
4.研究の組織
研究組織
校長 |
教頭 |
研究推進委員会 |
研究全体会 |
≪授業研究≫ 低学年…石井 中学年…高山修 高学年…加藤 押元(大山) 小池 田中 下村 髙山恵 柴山 柴山 校長 教頭 |