【国登録有形文化財】紅屋商店 店舗・主屋

最終更新日:平成26年10月10日

登録名称

紅屋商店 店舗・主屋
(べにやしょうてん てんぽ・おもや)

種別

国登録有形文化財《建造物》

登録日

平成19年(2007)7月31日

所在地

館山市長須賀1

所有者

個人

概要

館山市長須賀は、境川と汐入川に挟まれ、この二つの川と館山湾が形成した砂州に町場が形成されています。江戸時代から、館山に向かう房総往還に沿って、北側の新宿から続く町並がありました。

明治11年(1878)、新井に館山桟橋が整備されると、千倉や白浜方面からの荷が集まるようになり、桟橋に近い館山下町と、長須賀の古い町場との間の通り沿いに、商店が立ち並ぶようになりました。

金物を商う紅屋商店は、現在の南房総市和田町にありましたが、明治26年に長須賀に移転しました。当時、和田で使用していた建物を移築し、あらためて長須賀で開業しましたが、大正12年(1923)の関東大震災で、店舗、住宅ともに倒壊しました。

いち早く復興し商売を再開するために、店舗として活用されたのが、地震に耐えて残った蔵です。現在の紅屋商店店舗は、近くにあった米屋の蔵を移築したものです。大正13年3月に作業が完了したことが、店舗2階に残る墨書からわかります。

震災後、長須賀一帯には、蔵を活用した店舗が数件あったといいますが、現在残っているのは、紅屋商店店舗のみです。1・2階とも漆喰塗の防火扉が設けられ、震災復興期の店舗建築の特徴をあらわしています。

主屋は、店舗の東側に連続して建てられ、東西棟の切妻造、木造2階建てで、南面西端に入母屋造(いりもやづくり)の玄関が設けられています。1階は8畳の仏間、2階は床・棚付の座敷と8畳の次の間からなります。店舗とほぼ同時期の建築で、店舗と繋がりをもった昭和初期の住まいの形態をよく伝えています。
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