【国登録有形文化財】鈴木家住宅 主屋・蔵・表門

最終更新日:平成26年10月10日

登録名称

鈴木家住宅 主屋・蔵・表門
(すずきけじゅうたく おもや・くら・おもてもん)

種別

国登録有形文化財《建造物》

登録日

平成19年(2007)5月15日

所在地

館山市沼1619

所有者

個人

概要

館山市沼は江戸時代以降、国内沿岸の物資輸送を行う船が立ち寄る湊町として栄えました。そのため沼には、盛岡藩の船宿がありました。

鈴木家は、江戸時代に屋号を「南部屋」といい、盛岡藩の常宿を務めた家でした。明治21年(1888)に旅籠をやめて医院を始めますが、赤い門柱のある医院ということから、現在も「赤門」の名で市民に親しまれています。

鈴木家住宅は、横浜の建築家が設計し関東大震災直後の大正13(1924)年に完成しました。この時、蔵と表門も同時に完成しています。

昭和5年(1930)、近くに館山海軍航空隊が設置され、昭和20年の終戦間際には、海軍将校の社交の場などとしても使用されたことがあるといいます。

主屋は和洋折衷様式の木造2階一部平屋建てで、屋根は2階部分がスレート(石盤)葺、平屋部分が鉄板葺です。正面にはポーチが設けられています。1階中央に中廊下式のホールがあり、和風の客間・居間・仏間,台所、洋風の食堂・居間・寝室などが配置されています。2階はすべて洋風の仕上げで、応接間・寝室があります。洋風部分の床のコルクタイルや壁紙などには、建築当時の内装がよく残されています。

蔵は主屋東方に建ち、桁行3間、梁間2間、切妻造、桟瓦葺の木造2階建で、蔵前によって主屋と繋がっています。南面1・2階ともに塗戸を吊り込み、庇をつけています。外壁及び鉢巻は、目地を切った石造風のモルタル流出しで、主屋東側と同じ仕上げで、統一感を持った外観になっています。

表門は玉石練積で、高さ3.2m、間口2.8m。角状の柱が一対立ち、両側に袖塀を円弧上に前方に延し柱を立てています。鉄扉を失っていますが、吊り金具が現在も残っています。主屋と前庭に相応しい重厚なつくりで、表構えを形成しています。
 
表門

※一般公開はしていませんので御了承ください。
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