【国指定重要無形民俗文化財】茂名の里芋祭

最終更新日:平成24年4月26日

指定名称

茂名の里芋祭
(もなのさといもまつり)

種別

重要無形民俗文化財

指定日

平成17年(2005)2月21日

所在地

茂名

所有者

茂名区(保護団体)

概要

この行事は館山市茂名の氏神である十二所神社の例祭(毎年2月19日~21日の3日間)に行われます。

春先に一年の豊作や無病息災を祈願する行事で、里芋を用いて作られる独特の神饌(しんせん)(神へ食事としてそなえる供物)やツミバンナカマ(積み番仲間)と呼ばれる伝統的な祭祀組織に特色がみられます。

農作業の開始に先立って、約90個の里芋を山型に積み上げて飾りを付けた大きな神饌を一対作り、氏神に奉納して一年の豊作を祈願します。

里芋は、氏子の家々を2軒1組とするツミバンナカマ(積み番仲間)と呼ばれる組織を単位に栽培、供出され、年番制で担当するトウバン(当番)の家で神饌に仕立てて神社に運び込まれます。奉納された里芋の神饌は、神社での祭典の後、氏子の各家に分配され、無病息災を願って食されます。

東日本における畑作に関する共同祭祀として注目されるとともに、里芋を用いた予祝(よしゅく)的な儀礼(※1)としても全国的に類例の少ないものとされます。

我が国における畑作系統の基層文化(きそうぶんか)(※2)を考える上で貴重であるとともに、我が国の生業に関わる信仰や農耕儀礼の変遷を理解する上で重要です。

※1…農作業が始まる前に、作物の豊作を祈願する儀礼。

※2…1つの文化を、変化を受けやすい表層文化(ひょうそうぶんか)と、変化しにくく世代を越えて継承されていく基層文化(きそうぶんか)とに分けて考える概念。従前は日本の基層文化は稲作中心に考えられていましたが、近年は里芋を主とした畑作系の基層文化の存在が指摘されてきています。

『茂名の歳時記~里芋祭り~』解説書と動画

この解説書と動画は、重要無形民俗文化財「茂名の里芋祭」と、それに関わる千葉県館山市茂名地区の歳時記を後世に伝承し、その理解を深めるため、文化庁の平成17年度ふるさと文化再興事業「地域伝統文化伝承事業」の委嘱を受け、千葉県伝統文化伝承事業実行委員会(事務局:館山市教育委員会生涯学習課内)が作成したものです。

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