(県指定)那古寺多宝塔附木造宝塔

最終更新日:平成28年1月28日

千葉県指定有形文化財(建造物)「那古寺多宝塔附木造宝塔」

《県有形文化財(建造物)》

那古寺多宝塔附木造宝塔(なごじたほうとうつけたりもくぞうほうとう)


【市指定】昭和40年4月27日

【所在地】館山市那古1125


 県内の多宝塔は、丸山町石堂寺と那古寺の2例しか確認されていません。
 心柱の墨書銘によって、宝暦11年(1761)の造立であることがわかり、江戸時代中期の多宝塔例として、室町時代の石堂寺多宝塔と比較して、建築技術の推移をうかがい知ることができます。
 3間四方で、屋根は銅板葺。柱は方柱で石堂寺より細く、床下は八角に面取りされています。
 下層の台輪上の斗組は二手先で、先端に象鼻がつき、上層は四手先で、先端の尾垂木には龍鼻がつけられています。
 そうした彫物や、本蟇股に動植物の彫物が施されている点などは、一見して江戸時代の傾向を窺うことができます。
 また、格天井裏で東西に架けた虹梁の上に方柱の心柱を建てていることや、内部の四天柱のうち前方2本を欠く二天柱となっていることも、この建物の特徴として注目されます。
 内部には火燈窓をつけた来迎壁の前、中央須弥檀に木造宝塔が据えられています。多宝塔と同時期のもので、方形板葺、軸部は球形で四面を火燈形にくり抜き、内部に大日如来を安置しています。
 この多宝塔は、那古の伊勢屋甚右衛門を願主に、府中の上野庄右衛門、那古の加藤清兵衛など、地元大工によって建てられたことも心柱の墨書銘から明らかで、そうした点でも歴史資料として注目されます。
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